平成22年度
一般会計及び特別会計決算審査の概要
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決算審査の概要
平成22年度の一般会計及び特別会計を合わせた総決算額は、歳入総額682億2,917万5千円、歳出総額675億1,307万8千円となっており、前年度に比べ歳入は3.81%の増加、また、歳出も4.06%増加の決算となっている。
収支の状況を実質収支でみると、一般会計は10億3,533万5千円の黒字で、20の特別会計の合計は4億6,353万2千円の赤字となっているが、一般会計と特別会計の総計では5億7,180万3千円の黒字決算となっている。
一般会計の歳入総額を構成率でみると、自主財源は32.48%(前年度29.17%)、依存財源は67.52%(同70.83%)となっている。
一方、一般会計の歳出総額を性質別に分類すると、消費的経費(人件費、物件費、維持補修費、扶助費、補助費等)は全体の49.92%(前年度53.84%)、投資的経費(普通建設事業費、災害復旧事業費)は13.89%(同17.41%)、その他の経費(公債費、積立金、投資及び出資金貸付金、繰出金)は36.19%(同28.75%)となっている。
自主財源の根幹をなす市税収入は、軽自動車税、市たばこ税は増加しているものの、市民税、固定資産税、入湯税及び都市計画税は減少し、前年度に比べ508万5千円(0.06%)減の81億9,082万6千円となっている。
一般会計に属する市税や分担金及び負担金、使用料及び手数料、諸収入に係る収入未済額の合計額は、前年度に比べ1,537万2千円(1.27%)減の11億9,816万4千円となっている。また、各特別会計に属する保険税や使用料及び手数料等に係る収入未済額の合計額は、前年度に比べ6,020万円(3.48%)減の16億7,200万2千円となっている。一般会計と特別会計の収入未済額の総計は28億7,016万6千円で、前年度に比べ7,557万2千円(2.57%)の減となっており、和歌山地方税回収機構への税債権の移管など収納対策の取組の成果も現れているところであるが、収入未済額は多額にのぼり、「市税等の負担の公平性」を保つことからも、また、貴重な財源の確保の面からも収納率の向上になお一層努力されるよう強く要望するものである。
平成22年度の普通会計における財政状況を財政分析の指標から見ると、財政上の能力を示す財政力指数は0.368(前年度0.385)である。財政構造の弾力性を示す経常収支比率は87.49%(同94.18%)で前年度より6.69ポイント改善し、地方債の償還に充てた一般財源の割合を示す公債費比率は14.1%(同17.1%)、実質公債費比率は17.3%(同20.6%)と地方債の発行に国の許可が必要となる18%を下回ってきており、財政状況は少しずつ改善されつつある。
しかしながら、東日本大震災では、大地震や大津波により多くの方々が亡くなられ、建物や施設等が損壊・流出するなど未曾有の被害がもたらされ、国では、震災の被災地復興の基本方針を決定し、今後5年間の事業規模に必要な財源を「歳出の削減」、「時限的な税制措置」、「税外収入等」により確保することを盛り込み、その取り組みを進めているところである。
わが国の経済は、大震災の直後からは持ち直しつつあるものの、引き続き厳しい雇用環境、電力の供給能力の低下、海外における経済・財政の悪化懸念による円高の進行等により、先行の不透明感を払拭できない情勢である。
本市においても、少子高齢化や人口減少が大きな問題であり、今後、人口流出抑制や交流・定住人口の増加に向けて、産業全体を活性化させ雇用の場の確保や創出を図るため、市が持つ様々な資源の価値を高め、また新たな価値を創造していくことが有用となってくる。
平成19年3月に策定された「第1次田辺市総合計画」では、その基本理念を「一人ひとりが大切にされ、幸せを実感できるまちづくり」とし、市の将来像を「自然と歴史を生かした新地方都市田辺」と定めており、そのことを実現するための6つの政策を掲げ取り組みを進めている。
そのため、実施計画では、地域経済の活性化に向け「産業力の強化」に取り組み、「文化力の向上」や「地域力の充実」を図るため計画的に事務事業を推進するとし、鋭意、努められているところである。
先に述べたような、国での歳出の削減が実施されると、地方財政対策における加算措置や特別枠の減額が予測され、地方交付税に依存している本市にとっては、財源確保が厳しくなるものと予測される。 一方、防災対策、国民体育大会に関連する施設整備、地域の活性化、福祉施策への対応等の多様化する行政需要に応えるための経費の増加等により、財政運営は非常に厳しくなるものと考えられる。
したがって、今後の事業の実施にあたっては、経済性、効率性、有効性等について検証するなどし、限られた財源の有効かつ効率的な活用を図られたい。そして、総合計画に掲げた目標の達成を目指し、その政策の実現に取り組まれるにあたり、中・長期的な視点にたって安定的な行財政の運営を推進するとともに、市政発展と市民福祉の増進に努められるよう望むものである。