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平成28年度一般会計及び特別会計決算審査の概要

決算審査の概要

 平成28年度の一般会計及び特別会計を合わせた総決算額は、各会計の「実質収支に関する調書」によると、歳入総額704億3,612万3千円、歳出総額688億4,440万8千円となっており、前年度に比べ歳入は4.86%減少、歳出も5.36%減少の決算となっている。

 収支の状況を実質収支でみると、一般会計は20億6,016万8千円の黒字、16の特別会計の合計は6億1,891万2千円の赤字となっているが、一般会計と特別会計の総計では14億4,125万6千円の黒字決算となっている。基金の残高は、前年度より9億3,895万1千円増の233億6,462万円となっている。

 一般会計の歳入総額449億4,912万2千円を構成比率でみると、自主財源は32.33%(前年度32.37%)、依存財源は67.67%(67.63%)となっている。自主財源の根幹をなす市税収入は、固定資産税、軽自動車税及び都市計画税が増加し、市民税(個人、法人)、市たばこ税及び入湯税は減少しており、前年度に比べ2,351万3千円(0.29%)減の81億1,709万6千円となっている。

 一方、一般会計の歳出総額428億2,350万8千円を性質別に分類し構成比率をみると、消費的経費では、維持補修費及び扶助費が増加し、人件費、物件費及び補助費等が減少して全体の56.47%(前年度52.55%)、投資的経費では、普通建設事業費及び災害復旧事業費ともに減少して12.47%(同16.41%)、その他の経費では、繰出金が増加し、公債費、積立金、投資及び出資金貸付金が減少して31.06%(同31.04%)となっている。

 一般会計と特別会計の収入未済額の総計は15億2,285万9千円で、前年度に比べ2億1,394万4千円(12.32%)の大幅な減となっており、納付指導、口座振替の推進、コンビニエンスストアでの納付等のほか、市税等では夜間延長窓口の開設など納税環境の整備や納税推進員による電話督励、和歌山地方税回収機構への税債権の移管や差押えなど、収納率向上への取組の成果が現れてきている。また、国民健康保険税等では国民健康保険税、後期高齢者医療保険料、介護保険料を一元化した滞納管理システムを導入したことにより、収納率は現年度分、滞納繰越分ともに向上している。

 しかしながら、収入未済額は多額であるので、税等の負担の公平性を保つこと、また貴重な財源確保の面からも、納付意識の高揚に努めるなどし、収納率の向上になお一層努力されるよう要望するものである。

 平成28年度の普通会計における財政状況を財政分析の指標からみると、財政上の能力を示す財政力指数は0.382(前年度0.383)であるが、財政構造の弾力性を示す経常収支比率は92.62%(同88.82%)で、前年度より3.80ポイント上昇しており、また収入の安定性を推測する経常一般財源比率では95.23%(同95.67%)と0.44ポイント低下している。

 地方債の償還に充てた一般財源の割合を示す公債費比率は8.8%(同9.1%)で、前年度より0.3ポイント低下(改善)しており、実質公債費比率も8.2%(同9.2%)と1.0ポイント低下(改善)し、地方債の発行に県知事の許可が必要となる18%を大きく下回っている。

 市では、平成19年3月に、「一人ひとりが大切にされ、幸せを実感できるまちづくり」を基本理念に掲げた「第1次田辺市総合計画」を策定し、各種の施策を展開されてきました。

 「第1次田辺市総合計画」の最終年度となる平成28年度は、『未来へつながる第一歩』の年として、たなべ未来創造塾の創設や地域おこし協力隊の派遣、地域医療介護総合確保事業、河川常時監視カメラ整備事業などの新規事業に積極的に取り組まれる一方、一般廃棄物焼却施設の改良や簡易水道施設の更新等大規模なインフラ施設の整備を進めるなど、攻めと守りの充実した施策を実施されていることを評価するものである。

 また、これまでのまちづくりの成果を踏まえ、次なる10年を見据えて、新たなまちづくりの始まりとなる「第2次田辺市総合計画」をはじめ、「田辺市公共施設等総合管理計画」「田辺市景観計画」「第3次田辺市地域福祉計画」「田辺市第2次行政改革大綱」が策定されました。平成28年10月に、闘鶏神社、北郡越、長尾坂、潮見峠越、赤木越が新たに世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に追加登録されたことを好機とし、「田辺市世界遺産等を活かした魅力あるまちづくり基本計画」も策定されました。

 こうした計画が全て予算を伴うものではないが、公共施設等の適正な配置や効果的・効率的な運営の方向を示す「田辺市公共施設等総合管理計画」によると、普通会計の対象となる公共施設と道路・橋梁を将来においても現状と同規模で維持し続けるものとした場合、今後40年間では年間約82.8億円の費用が見込まれるとある。

 庁舎移転候補地が決まり、また世界遺産の闘鶏神社を中心にした市街地の景観整備や新武道館の建設の大型事業をはじめ、環境対策、子育て支援などの福祉施策への対応等高度化・多様化する多くの行政需要、防災・減災対策、先に述べた公共施設の維持・更新など、多くの重要課題に対応するため多額の経費を要するものと考えられる。

 今後の事業の実施に当たっては、経済性、効率性、有効性等について検証し、限られた財源の有効かつ効率的な活用を更に図られたい。そして、「第2次田辺市総合計画」とそれを上位とする各計画に掲げた諸政策の達成を目指すとともに、人口減少とそれに伴う経済規模の縮小を踏まえ、中・長期的な視点に立った安定的な行財政の運営を推進し、市政発展と市民福祉の増進に努められるよう望むものである。

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最終更新日:2017126