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開式あいさつ (脇中孝 田辺市長)
 本日、田辺市、龍神村、中辺路町、大塔村、本宮町による合併協定調印式を挙行するにあたり、5市町村を代表して、一言、ご挨拶を申し上げます。
 私ども5市町村は、市町村合併に関する協議を万端整え、本日、このように大勢の皆様方のご列席の下、合併調印式を執り行う運びとなりました。
 式典に際し、立会の労をお引き受けいただきました木村和歌山県知事、並びに尾崎和歌山県議会議長をはじめ、地元選出の県議会議員の皆様方におかれましては、ご多用のところ、ご列席の栄を賜り、また、これまでの私どもの合併協議の取組みに対しまして、多大なご支援、ご指導を賜りましたこと、この場をお借りいたしまして、厚く御礼を申し上げる次第です。
 また、合併協議会委員の皆様方、各市町村の関係者の皆様方におかれても、こうして、ご列席を賜り、誠にありがとうございます。そして、これまでの合併協議での取り組みにご支援、ご協力を賜りましたこと、改めて御礼を申し上げる次第です。
ご承知のとおり、当地域の合併問題に対する本格的な取組みは、平成13年度における調査・研究より始まり、平成14年度に任意合併協議会を、同年7月には、法定合併協議会を設置し、国、地方を通じた厳しい財政状況、少子高齢化の進展、地方分権時代の到来、住民ニーズの高度化・多様化といった、地方自治を巡る状況の激しい変化と、当地域の将来を展望する中、情報公開と各市町村の主体性を原則とし、住民、議会、行政が一体となりながら、真摯に議論を行った結果、この5市町村による合併協議を無事、整えることができました。
 今、思い起こしますと、調査・研究の段階から約3年、本格協議に入ってからは、約2年の歳月を要しましたが、その間、合併協議会の委員の皆様方、また、関係者の皆様方ともども、様々な状況をお互いに乗り越えながら、約180項目にもわたる詳細な事務事業の調整を行い、住民の皆様方のご理解を得る中、本日、このように、めでたく調印式を迎えることができましたことは、感無量の思いでございます。
 また、私どもが、当地域の目指すべき方向性や、将来展望につきまして、知恵を出し合い、議論を積み重ねた結果につきましては、本日、お手元にもございますが、市町村建設計画として、立派に、結実させることができました。
 この計画につきましては、折りしも世界遺産の登録といった時宜(じぎ)を得たこともあり、当地域の有する様々な資源を磨き上げながら、より魅力的なまちを創造するため、観光グレードアップ、第1次産業を核とした定住促進、公益を担う官民共同といった3つのプロジェクトを柱にしながら、自然と歴史を生かした新地方都市の創造を目指すという、まさに、当地域のあるべき姿やその実現の方法についての的確な羅針盤となったと思っているところでございます。
 いずれにいたしましても、長い年月をかけて培ってきた歴史や背景、また、それぞれの地域事情を抱える中、お互いの違いを乗り越え、将来にわたる、住民の皆様方の福祉の維持・向上という共通の願いの下、一致協力して、このように、合併協議を万事整えることができましたことは、この5市町村の、協議会委員をはじめ、住民、議会の皆様方の、お互いの深い信頼関係があったからこそだと、思いを致している次第です。
 さて、私どもは、ただ今より、調印を交わすわけでありますが、このことは、お互いの合併する意思を、公の場で確認するという意味もさることながら、本日の調印を一つの節目として、5市町村の住民がお互いに手を携え、心を一つにして、新しいまちづくりに共に力をあわせていこうではないかということを、誓い合うという意味も含まれていると思ってございます。
 そうしたことから、50年に一度と言われる市町村合併の、調印式という、記念すべき日にあたり、合併は終着点ではなく、あくまでも新しいまちづくりのスタートであるということに、思いを馳せまして、来年5月1日の新市発足に向けて、心を新たに、たゆまぬ努力を重ねてまいる所存でございます。
 結びに、本日の合併協定調印式にあたり、公私ともどもご多用の中をご臨席賜りましたご来賓の皆様方、また、関係の皆様方に、深く感謝を申し上げますとともに、今後、無事に新市発足の日を迎え、そして、新市における新しいまちづくりが展開できるよう、これまでにも増して、ご指導と、ご支援を賜りますことを、お願い申し上げまして、はなはだ簡単ではございますが、開会にあたりましてのご挨拶とさせていただきます。

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