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合併協議経過報告
 現在、私たちの生活圏は時代とともに交通事情の進展また情報通信基盤の整備等により、近隣自治体がより身近な存在となり、特に住民の交流、経済活動も既存の市町村域を超えて広域化しています。
また、少子高齢化等社会構造の変化・価値観の多様化により、住民の皆様が求められる行政サービスも多様化・高度化しています。
さらに、今後の地域間競争という時代に対応していくためにも、より広域的な観点からの、時代にふさわしい施策の展開と財政基盤の強化が求められています。

 このような状況の中、平成13年5月に田辺広域市町村圏を構成する10ケ市町村により、合併に関するメリット・デメリットを含めた調査研究を行うための、助役や職員による「田辺周辺市町村合併研究会」を設置し、各種行政サービスや行政事務の内容を比較するための「事務事業現況調査」と、当地域における基礎的な指標や事業ニーズ等の将来計画を含めた「将来構想基礎調査」に着手しました。
こうした事務レベルの調査研究と共に、首長、助役及び議会代表による「合併問題検討会」も組織し、市町村合併合併問題についての協議を行いました。

 このような取り組みを行う中、今後の合併問題についての協議を深めるためには、住民・議会・行政が一体となった協議の場が必要であることから、平成14年4月1日に「田辺広域任意合併協議会」を設置し、現況や将来の見通し及び新しいまちづくりの課題等についての協議が、本格的に始まりました。
この任意協議会における5回の協議の結果、合併特例法の法期限もあり、今後住民生活に直接かかわる重要な協議に臨むにあたっては、関係市町村が、その意思責任を明確にした上で協議をすることが望ましいとの判断から、お互いの意思を確認したところ、田辺市、龍神村、中辺路町、大塔村、上富田町、日置川町、すさみ町の7市町村によって法定の協議会を設置することになりました。

 平成14年7月3日に開かれた関係7市町村の臨時議会において法定協議会設置議案が可決され、7月23日に「田辺広域合併協議会」を設置しました。
その後、平成14年10月4日から本宮町が加入し、平成15年3月末に日置川町とすさみ町が、また同年12月末には上富田町が脱退するなど、この協議会を設置する市町村の枠組みの変更がありましたが、平成16年1月から田辺市、龍神村、中辺路町、大塔村、本宮町の5市町村による協議を継続しました。
 これまでの間、協議会としましては、協議の経過とその内容について、全世帯に向けた協議会だよりの発行や、ホームページの開設等を行う一方、関係の市町村においても、それぞれの立場と責任において市町村広報のほか住民懇談会の開催や合併問題検討組織の設置のほか、議会も特別委員会を設置するなど、その都度必要に応じた情報の提供と住民の皆さんの意向把握に努めながら論議を深めてきました。
 全19回にわたる協議会におきまして県ご当局のご指導・ご助言をいただきながら、関係市町村長、議会及び各委員の皆様のご努力によりまして、合併の方式やその時期、新市の名称並びに事務所の位置といった基本的な項目及び福祉、保健、農林水産、商工労働、観光、教育、消防、上下水道等々の各種事務事業の取り扱い、並びに合併協議会の重要な任務であります市町村建設計画の作成など22項目、事務事業の小項目を含めますと185項目に及ぶ協定項目の一つ一つを、慎重にかつ時間をかけて審議し、そのすべてについて承認されました。
 この協議が整ったところで、全ての市町村において、この合併協議全般にわたる内容について住民説明会を開催したところです。
 これを受け、合併協定書を調製し、本日の調印式に至りました。
 協定書の内容は、@合併の方式は新設合併とすること。A合併の期日は平成17年5月1日とすること。B新市の名称は田辺市とすること。C新市の事務所の位置は現在の田辺市役所の位置とすることD関係市町村の財産はすべて新市に持ち寄ること。などの基本事項から各種調整方針と、新市づくりの基本方針を定めた市町村建設計画までの22項目を定めているものです。

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