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あいさつ (森哲男 田辺市議会議長)
 田辺広域合併協議会委員を代表して、一言ご挨拶を申し上げます。
 本日ここに、田辺市、龍神村、中辺路町、大塔村、本宮町により合併協定が調印されますこと、心よりお喜び申し上げます。
 振り返りますと、平成14年4月に任意協議会が発足し、当時10ヶ市町村からそれぞれ6名ずつの委員が一堂に会し、本格的な合併協議が始まりました。
 委員の大半は昭和の大合併を経験していたとはいえ、この度の市町村合併は、昭和の合併とは比較にならない規模であり、取り巻く社会情勢も大きく変わっており、もちろん協議会委員として合併協議に参画するのは、おそらく全員が初めてという状態でのスタートでありました。
 私としては、任意協議会、法定協議会を通して、議長という大任を仰せつかり、合併協議は未経験ゆえの不安と、重大な責任を感じつつ、関係の皆様の多大なご協力を得ながら、今日まで務めさせて頂きました。
 任意協議会、法定協議会の協議の過程では、それぞれのまちの自主的な判断で不参加や離脱をされた自治体もあり、決して平坦な道のりではありませんでしたが、5市町村の委員の方々が自分のまちを代表して、活発に建設的な意見を出され、実り多き協議が重ねられました。
 まさに、論語にいう「周(しゅう)して比(ひ)せず」の精神に則(のっと)った議論であったと思います。
 中でも、新市の議員定数につきましては、全国的な合併協議の中では、最も難航する項目の一つとして伝えられる中で、専門委員会委員長を始めとする委員の方々や、それぞれの市町村議会議員のご英断により、最終的には、合併特例法の規定を適用しない法定定数となりましたことは、今、振り返りまして、合併協議の大きな試金石(しきんせき)であったのではないかと考えております。
 そのほかにも、新市の名称、事務所の位置、地域審議会の設置などといった、地域住民の方々の関心も高く、新市の根幹にかかわるような内容も、関係各位の並々ならぬご尽力により、全会一致の結論を見出すことができました。
 こうして、各市町村の置かれた状況や、歴史的背景の違いを一つ一つ乗り越えながら、合併協議を無事終えることができましたのは、合併協議を行政改革の最大のチャンスととらえ、国や地方を取り巻く厳しい状況の中での新市の行政サービスのあり方や、新しい時代の行政と住民との関係はどうあるべきかといった、常に未来を志向する積極的な考え方が、5市町村の委員の中で、育まれてきたことによるものと考えております。
 本日調印して頂く合併協定書の内容は、私ども協議会委員が、約2年間にわたり法定協議会で行った協議の集大成でありまして、今後はそれぞれの立場に戻って、この協定内容に基づく新しいまちづくりに向け、力を合わせて取り組んで行くことになります。
 最後になりましたが、合併協議が終了し、無事、調印式を迎えることができましたことに対し、合併協議会の進行を任された者として、この場をお借りしまして、委員の皆様並びに関係の方々に厚く御礼を申し上げ、甚だ簡単ですが、ご挨拶にかえさせて頂きます。ありがとうございました。

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