田辺市手話言語条例の制定について
人は、多様な感情や複雑な思考を言語によって表現し、他者との関係性を築くことで社会を構成してきました。手話は、手話を必要とする人にとって、他者との意思疎通を図る上で必要な言語です。
平成18年に国際連合総会で採択された障害者の権利に関する条約において、言語には手話その他の形態の非音声言語を含むことが明記され、また我が国においても、平成23年に改正された障害者基本法において、言語に手話が含まれていることが規定されましたが、手話に対する理解はいまだに十分とはいえない状況にあります。
わたくしたち田辺市民は、人権を守り、たがいに助け合い、明るく平和なまちをつくることを市民憲章に掲げ、市民一人ひとりがその実現に努めることを約束しています。こうした中、市は、手話が言語であるとの認識に基づき施策を推進し、手話を必要とする全ての人が広く社会参加する機会を得て、心豊かに暮らせるまちづくりに資するため、令和元年第3回(9月)定例会において、議員提案により、「田辺市手話言語条例」を全会一致で可決し、制定しました。