歴史文化的景観条例について
『紀伊山地の霊場と参詣道』は、平成16(2004)年7月7日に世界遺産として登録されました。さらに、平成28(2016)年10月24日には、和歌山県内で22箇所の資産が同遺産に追加登録され、田辺市内では、熊野参詣道中辺路(北郡越、長尾坂、潮見峠越、赤木越)、熊野参詣道大辺路(鬪雞神社)が新たに世界遺産となりました。本遺産は、霊場と参詣道だけでなく、その周辺に広がる「文化的景観」も資産の重要な構成要素の一つとなっています。文化的景観を守っていくためには、登録資産や提案資産の周辺に広がる森林、農耕地、集落景観等を良好な状態で維持していかなければなりません。田辺市では、これらの景観を守っていくために「田辺市歴史文化的景観保全条例」を制定しています。
何代にもわたり、引き継がれ守られてきた「文化的景観」、つまり、地域のみなさまの生活そのものが世界遺産として認められております。世界に誇れる財産を恒久的に保存していくため、みなさまのさらなるご理解とご協力をお願いします。
景観保全地区について
景観保全地区は、世界遺産の核となる、熊野本宮大社、熊野参詣道、大峯奥駈道などの登録資産を保護するため、その周囲に設けられている区域で、バッファゾーン(緩衝地帯)とも呼ばれています。
範囲は、参詣道の場合、道を中心に左右50mに設定しています。
※詳細は、文化振興課へ直接お問い合わせください。
(1) 鬪雞神社景観保全地区
(2) 北郡越景観保全地区、長尾坂景観保全地区、潮見峠越景観保全地区、中辺路町 滝尻王子跡付近
(3) 中辺路町 滝尻王子跡から上多和茶屋付近
(4) 中辺路町 逢坂茶屋跡から近露野中地区
(5) 中辺路町 小広王子から本宮町 三越地区、赤木越景観保全地区
(6) 赤木越景観保全地区、本宮町 本宮地区周辺
(7) 本宮町 請川地区周辺
(8) 本宮町 皆瀬川地区周辺
(9) 本宮町 八木尾地区周辺
景観保全区域内の規制について
景観保全地区内では、下記の行為をするときには、許可申請書を田辺市長あてに提出する必要があります。
バッファゾーン(緩衝地帯)内で工事や作業をするときには、事前に文化振興課へご相談ください。
また、景観保全地区の規制以外に、他の法律や条例の規制がかかっている場合がありますので、関係部署にご相談してください。
許可申請書について
提出先は「田辺市教育委員会 文化振興課」です。
なお、田辺市のホームページ/電子市役所サービス/例規集に田辺市歴史文化的景観保全条例について掲載しています。
許可申請書・完了届出書・添付図書について(ダウンロード)
PDFファイル (24KB) Wordファイル (90KB)
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1.住宅、店舗、小屋等の新・増・改築及び外観の色彩を変更されるとき
専用住宅の新築や増改築 30平方メートルを超える小屋等の新築 屋根や壁の塗り替え
<許可基準>(抜粋)
鬪雞神社景観保全地区:下図参照
それ以外の景観保全地区:高さ 13 m 以下、水平投影面積: 1,000 平方メートル以下
2.広告物などの設置、形態や色彩を変更されるとき
壁面看板を掲出 自立式看板を設置
<許可基準>(抜粋)
・1表示面5平方メートル以下、高さ5m以下(建築物等へ掲出する場合は建築物の高さ以下)
・同一敷地内での合計表示面積が10平方メートル以下
・色彩等は「けばけばしい色彩」とせず、「落ち着いた色彩」を基調とし、周辺景観と調和する色
3.土地の形状変更、土石の採取、水面の埋め立てをされるとき
<許可基準>(抜粋)
・開墾し、形状を変更する土地の範囲が必要最小限と認められるもの。
・土石の採取は、自然的・景観的及び社会経済的条件に鑑み、掘採又は採取の期間及び規模が必要最小限と認める行為。
4.木竹の伐採をされるとき
・森林法に定める森林経営計画の認定を受けた木竹の伐採であって、当該森林経営計画の計画内容に基づくものについては、許可申請は不要です。
・森林計画なしに、森林法で定める届出のみで行われる伐採については、許可申請が必要です。この際、伐採の規模が必要最小限であり、伐採後に植林計画等が適切になされていることが条件となります。