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「みなべ・田辺の梅システム」世界農業遺産(GIAHS)認定について

「みなべ・田辺の梅システム」が世界農業遺産(GIAHS)に認定されました!

平成27年12月15日(火)、イタリア・ローマで開催された国連食糧農業機関(FAO)の「GIAHS運営・科学合同委員会」において、「みなべ・田辺の梅システム」が、世界農業遺産に認定されました。

※今までの取組経過については、みなべ・田辺地域世界農業遺産推進協議会事務局(みなべ町)のHPこのリンクは別ウィンドウで開きますをご覧ください。

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▲地元の世界農業遺産認定セレモニー

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▲イタリア ローマ FAO本部 世界農業遺産認定会議

みなべ・田辺の梅システムについて

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「梅」は、日本では約1300年前より、食物や薬として珍重されてきた作物です。梅を塩漬けして作る梅干しは、常温保存が可能で食中毒予防や疲労回復などの薬効にも富み、日本食の副菜として日常的に食されてきました。

みなべ・田辺地域の梅の年間生産量は、約4.3万トン(2012年)で、日本の梅生産量の概ね半分を占めています。

「みなべ・田辺の梅システム」は、養分に乏しい礫質斜面を活用して、高品質な梅を持続的に生産してきた当地域独特の農業システムです。

礫質で急傾斜が多い山地は、従来の農業や林業には利用できなかったので、人々は暮らしを支えるため、この条件でも生産可能な梅の栽培を約400年前に始めるとともに、雑木林を薪炭林として保全してきました。

梅林の周辺や急斜面の尾根付近に薪炭林を残すことにより、水源涵養や養分の補給、斜面の崩落防止等の機能をもたせ、梅の生産を支えてきた。また、梅林では草を生やすことで、表土の乾燥と流出を防ぐとともに、刈り取った草を肥料として梅に還元しています。

薪炭林に生息するミツバチは梅の受粉を助け、一方、梅は花の少ない早春(2月頃)に貴重な蜜をミツバチに提供して繁殖を助けています。

人々は、梅栽培を持続・拡大しながら、梅の改良を重ね、多様な遺伝子資源を育み、「南高」に代表される、この地域に適応した優れた固有品種を生み出してきた。

また、梅の生産だけでなく加工技術も磨き、健康に配慮した低塩分の調味梅干や、梅の成分を活かした健康食品等、現代のニーズに応じた安心安全な加工食品を開発しています。

一方、薪炭林では、ウバメガシを原木とした最高級木炭である「紀州備長炭」を生み出すとともに、他地域には見られない、原木を早く再生できる薪炭林管理方法「択伐」を考案しました。

こうして広がった薪炭林と梅林は、独特の美しい景観を形成し、薪炭林から梅林、そして水田等に至る水の流れは、多種多様な動植物の生息・生育環境を保全するとともに、梅をはじめ多様な農産物の栽培を可能にしてきた。自然を大切にしたこの地域の生産活動は人々の生活を守る一方で、心も豊かにし、地域の絆と文化を育んできました。

このように、地域の限られた資源を大切に利用した人々の努力の積み重ねが、梅を中心とする持続的な農業を確立し、現在では生産、加工、流通、そして観光といった多様な分野が連携することにより約700億円ともいわれる梅産業を成立させ、地域内に安定した就業を実現してきました。今日、世界では持続可能な農業や暮らしが重要視される中、当地域の農業はそれを具現した一つのモデルと考えられます。

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世界農業遺産について

世界農業遺産(GIAHS)とは

世界農業遺産(GIAHS)は、正式には「Globally Important Agricultural Heritage Systems」といい、英語の頭文字を取って「GIAHS(ジアス)」と呼ばれています。

これは、食糧の安定確保を目指す国際連合食糧農業機関(FAO)が認定するもので、平成14年(2002年)に創設されました。

世界農業遺産の目的は、地域環境を生かした伝統的な農業、農法、それに関わって育まれた文化、景観、生物多様性(そこに住む微生物や虫、動植物などの様々な生物)などを「農業のシステム」として一体的に維持、保全し、次の世代へ継承していくことです。創設の背景には、近代農業にみられる過度な生産性偏重が、世界各地で環境問題や生物多様性、その地域に固有の文化や景観などが失われてきたことが挙げられます。

ユネスコ世界遺産との違い

国際連合教育科学文化機関(UNESCO(ユネスコ))が認定する世界遺産は、遺跡や建造物、自然など「不動産」を対象にしているものです。それに対し、世界農業遺産は、地域環境を生かし維持されてきた「農業のシステム」を後世に残していくために創設されたもので、認定することで保全につなげていくことを目指しています。

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最終更新日:2024723