人権コラム「やさしさひろがる 人権の”わ”」
田辺市では、令和3年4月1日「田辺市人権尊重のまちづくり条例」を施行しました。この条例は、市民の皆さんと行政が一体となり、「一人ひとりが大切にされ、幸せを実感できるまち」を目指すことを目的にしています。
身近な人権について、皆さんにお伝えするため、令和3年6月から広報たなべにて不定期で人権コラムを掲載しております。
令和7年2月号 災害と人権 (第14回)
近年、大きな自然災害が相次いで発生し ており、令和6年1月に発生した能登半島地震では、復旧作業が長期化しています。突然日々の生活を奪われた方々の心労はいかばかりかと心が痛みます。
被災者への正しい支援のあり方は、被災者の権利と支援活動の最低基準を定めた 「スフィア基準」という国際基準を参考に内閣府で取りまとめられています。
そこではまず、被災者は尊厳ある生活を営む権利があり、「かわいそうだから助けてあげる」のではなく、「被災者には支援を受ける権利がある」とされています。
また、「災害による苦痛を減らすために、 実行可能なあらゆる手段をとらなければならない」とされています。誰もが安心でき避難所にするためには、運営面でも多様な視点が必要になります。避難所には、年齢や性別など様々な属性の人や、配慮が必 要な人が大勢集まります。そしてその一人ひとりに個別のニーズがあり、それらは時とともに変化します。
「人権」とは、「人間が人間らしく生きる権利」です。被災者への正しい支援のあり方をきっかけに、今こそその意味を考えたいものです
一人ひとりが大切にされ、幸せを実感できるまち 田辺市をめざして
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