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環境保全型農業(肥料・農薬・廃棄物対策)

 農業を営む上においては自然環境との調和なくしては農産物の生産活動を長期にわたり持続していくことは容易ではありません。しかし、近年では化学肥料や農薬に依存し、有機物肥料の減少を伴う地力の低下などにもより、自然環境を保全しつつ、消費者がより安全で、安心して食べることのできる農産物の生産体制や生産技術の普及に取り組んでおり、それを推進します。

田辺市環境保全型農業推進方針を作成しています。

『環境にやさしい農業の確立をめざして』 平成12年3月1日作成

1.基本的な考え方

(1)主旨

環境保全型農業推進方針策定の主旨

 田辺市は、果樹栽培を中心とした複合経営農家が多く、豊かな自然環境を生かした、梅・みかんの栽培が盛んである。
農業は、従来の農薬・化学肥料に依存する方向から最近では農薬の散布を控えた農産物の安全性への関心が高まっており、堆肥の活用などによる農地の生産力を維持する土づくりを重要視する傾向が強くなってきている。
 このため、平成11年7月28日に「持続性の高い農業生産方式の導入の促進に関する法律」も施行され、和歌山県でも平成11年12月「和歌山県持続性の高い農業生産方式導入指針」が出されたところである。
 このため、平成11年11月4日、田辺市、西牟婁振興局農林水産普及課、西牟婁地域農業改良普及センター(現在は機構改革により西牟婁振興局農林水産普及課と西牟婁地域農業改良普及センターが農業水産振興課となる)、紀南農業協同組合、西牟婁農業士会の代表からなる田辺市環境保全型農業推進方針策定委員会を発足させ、推進方針の策定に取りかかった。推進方針は今後の本市が推進する環境保全型農業についての考え方や課題、今後の取組事項、方策を示したものである。この推進指針が田辺市の各地域において農業生産者及び各農協に環境と調和した環境保全型農業に認識を深め、各地域の取組を推進することを目的とする。

田辺市の概要

 本市の人口は約71,000人余であるが、世帯数が約25,000戸(市町村合併により平成20年1月末現在では人口は約83,000人、世帯数は約35,000戸)で年々増加傾向にあり、農地も宅地化され、農地と宅地の隣接化がすすみ、農業生産者と住民との間に環境問題が深刻化しており、農業集落排水等環境整備事業に取り組んできた。
農産物については、温暖な自然条件を活かし適地適作のもとに、落葉果樹(梅、すもも)、極早生温州、早生温州等の栽培、水稲、野菜、花卉栽培を含めた複合経営に取組み、消費者ニーズに即応した高品質果実生産に努め、活力ある産地、後継者を育て託せる産地を形成するのみでなく、消費者に理解される産地を目指している。

(2)目標

 近年の消費者ニーズは、高品質化とともに安全性が強く求められ、安全な農産物を消費者に供給するとともに、安全な環境の提供など必要となってくる。現在本市の中央を流れる会津川流域の水質は、生活雑排水等の影響等で水質が年々悪化の傾向であったが、集落排水等環境整備事業に取り組み改善傾向にある。しかし化学肥料や農薬による大気や土壌、地下水、河川、海洋の水質汚濁等の被害は生まれていないが将来的には危惧されることから、地域の安全な環境の提供を推進する上においても環境保全型農業の推進が不可欠である。また、農地と宅地との隣接化が進むなか、化学肥料や農薬使用量を削減し、経営の安定を図りながら、生産と環境保全の調和のとれた環境保全型農業の推進を図る必要があり、本所業での市の実情に即した推進方針を策定し、より安心した農作物の生産と環境にやさしい農業を推進する。

(3)推進体制

環境保全型農業の普及促進

田辺市は、環境保全型農業を普及するため、以下の環境保全型農業推進協議会の委員の協力、助言を得ることができる。
 ・西牟婁振興局農林水産振興部農業普及課 (現在は西牟婁振興局農林水産振興部農業水産振興課)
 ・紀南農業協同組合
 ・西牟婁農業士会

田辺市推進方針講習会の開催

環境保全型農業推進方針を農業者に周知徹底するため、協議会委員の協力を得て、推進方針講習会を開催する。

2.推進方策

(1)肥料基準、土づくり

理想土壌の科学性
 
区 分 6.0 〜 7.0 5.5 〜 6.5
腐 植 3.0 % 以上 3.0 % 以上
りん酸 100 mg 以上 100 mg 以上
石 灰 250 mg 以上 200 mg 以上
苦 土 35 mg 以上 25 mg 以上
カ リ 15 mg 以上 15 mg 以上

土壌診断結果に基づき、理想土壌に近づけるべき施肥を行う。

堆肥等の施用

農業生産力の安定的な向上、農業環境への負荷の軽減を図るため、周辺から比較的容易に得られる有機質資材を利用し、土づくり対策を積極的に推進する。

堆肥等の施用目標

環境への負担を軽減するため、基本技術を励行する等により、長期間に渡って土づくりを徹底する必要がある。
このため、堆きゅう肥の適正使用を実施することとし、その施用目標を下表のとおりとする。

(t/10a)

 
区 分 バーク堆肥 オガクズ牛糞堆肥 堆肥(ワラ類)
果樹 造成園 2 〜 4 2 〜 4 2 〜 4
成 園 2 〜 4 2 〜 4 2 〜 4
土壌診断・生育診断
  • 圃場の土壌診断
    環境への負担を軽減するため、農業改良普及センター(現在は振興局農業水産振興課)及び農業協同組合の協力を得て計画的に圃場の土壌診断を実施し、診断結果に基づいた施肥を実施する。
  • 生育診断に基づく施肥設計
    技術関係者により圃場毎の葉色診断・栄養診断・目標収量に基づいた施肥設計を作成し、農業者に普及する。
効率的施肥技術の確立
  • 土づくりに重点をおき、適正施肥に努める。
深耕等土壌改良

根域の拡大を図り健全な作物を育てるため、中耕・深耕を実施する。

  • 深耕は、下層の主要根郡域の改良のため、たこつぼ、ざんごう方式等による部分深耕により、有効土層を梅で30cm以上、みかんで50cm以上とする。
  • 土壌改良については、深耕と同時に有機物と併用して腐植・リン酸・石灰・微量要素を施用し化学性の改善に努めること。
土壌改良実施時期
 
品 目 実施時期
う め 9月〜12月
みかん 1月〜3月

(2)防除

病害虫予察による適期防除

農業者に対する発生状況、防除要否の情報伝達の徹底

物理的、フェロモン剤等の有効利用
  • 果樹害虫の誘殺・飛来防止等のため、捕虫灯の利用
  • 落葉果樹栽培における交信、かく乱、フェロモン剤スカシバコンの利用
農薬の散布
  • 農薬の散布に当たっては、以下のことに留意すること。

・圃場観察、予察情報等により病害虫の発生状況に応じた的確の散布とすること。
・河川(谷)に隣接した圃場での農薬の使用量は極力低減するよう努めること。
・ついで農薬の混合は極力避け、適期適剤で最小散布・最大効果に努めること。

  • 農薬の散布後は次のことに留意すること。

・農薬の空きビン・空き袋の放置による事故防止のため、適切に廃棄すること。
・散布後の残液・機具の洗浄液等は直接用水や河川へ流れ込むことのないよう適正に処理すること。

(3)土地利用に配慮した農業体系

水道水源近郊などでの営農

飲雑水の取水源近郊の圃場での農薬使用量は極力低減すること。

農業生産に対する配慮の要請

生活雑排水の排出による農業用水の汚濁が考えられることから、家庭でもできる浄化対策(水きりネット等)のPRを住民に対して行うものとする。

3.作目別環境保全型農業生産体系

地域の実情に即した生産体系を普及すること。

4.環境保全型農業推進のための施設整備計画

(1)補虫灯の設置

カメムシ対策として、補虫灯の設置が不十分であるため農業協同組合協力の下、補虫灯の設置を推進する。

(2)マルチシート被覆

果実の肥大を促す効果もあり、また雑草を抑制する働きとしても効果が期待されるので推進する。

 

環境保全型農業直接支払交付金について

事業の概要

 化学肥料、化学合成農薬の5割低減の取組とセットで、地球温暖化防止や生物多様性保全に効果の高い営農活動に取り組む農業者団体等に支援を行います 。

事業計画の公表

 農業の有する多面的機能の発揮の促進に係る法律(平成26年法律第78号)の規定に基づき、事業計画の概要を公表します。

平成27年度多面的機能発揮促進事業に関する計画の概要PDFファイル(45KB)

平成28年度多面的機能発揮促進事業に関する計画の概要PDFファイル(40KB)

 

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最終更新日:2017124