低圧進相コンデンサの火災に注意してください
長年ご使用の「低圧進相コンデンサ」は発火の危険性があります!
低圧進相コンデンサから出火する火災は、梅雨の季節から暑さが続く頃までの期間に多発し、ほとんどが長期使用に伴う内部の絶縁劣化により発熱、出火しています。
この季節は気温が高いことからコンデンサ本体の温度もさらに上昇し、絶縁劣化が進むことで、火災の発生が多くなっていると推定されます。
「低圧進相コンデンサ」とは?
「低圧進相コンデンサ」とは、工場等のモーターで稼働する設備や店舗の業務用冷蔵庫等の電気機器(200V~600V)の力率を改善する目的で配電盤等に設置されています。
低圧進相コンデンサは一般的な電気機器と違い、進相コンデンサ自体が動かなくなるなどの症状がみられないため、劣化や故障が分かりにくく、また、回路上の機器を使用していなくてもメインブレーカーを切らなければ電圧が常時かかっており、夜間、早朝など機械が稼働していないとき、その場に人がいないときでも出火する危険性があります。
火災事例
以前、作業場として使用していた部分にある重量シャッターの動力回路に設置した低圧進相コンデンサ(43年間使用)の内部が絶縁劣化し、出火し、火災となったもの
「低圧進相コンデンサ」の火災を防ぐために
1 機器を使用しないときはメインブレーカーを切り、低圧進相コンデンサに電圧をかからないようにしましょう。
2 特に、昭和50年(1975年)以前に製造された製品は保安装置が内蔵されていないため、経年劣化により火災に至る危険性があるので、使用の停止や交換をすることが必要です。製造年を確認してください。
3 保安装置、保安機構内蔵のコンデンサであっても、経年劣化により危険な場合もあります。設置からおおむね10年以上経過したものは、専門業者による点検を受け、計画的に交換することが推奨されています。
製品に関するお問い合わせは
製造年の確認方法や、製品に関するお問い合わせは、一般社団法人日本電気工業会のパンフレットをご覧ください。