応急手当の奏功事例
田辺市消防本部の管轄内で、迅速かつ的確な救命の連鎖(迅速な119番通報、迅速な心肺蘇生、迅速な除細動、迅速な二次救命処置)が行われたことにより、傷病者が一命をとりとめ社会復帰するという事例がありました。
〔状況〕
発生日時:平成19年11月14日(水)10時47分頃
発生場所:西牟婁郡上富田町岡1970-19
「アコーディア・ゴルフ ラビーム白浜ゴルフクラブ」
打越さんは、13番ホールで第2打目を打ち、クラブをゴルフバッグに収めようとしたところ、意識を失い倒れました。これに気付いた木村さんが、打越さんの意識、呼吸及び脈拍がないことを確認することから救命の連鎖が始まりました。
打越さん (傷病者) |
木村さん (応急手当実施者) |
ゴルフクラブ職員 (通報及びAED使用者) |
救急隊 | |
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10時47分 | 13番ホールで、意識を消失し倒れる。 | |||
10時48分 | 心肺停止状態 | 意識、呼吸、脈拍がないことを確認し、心臓マッサージを開始するとともに、119番通報をゴルフクラブ職員に依頼する。 | ||
10時49分 | AEDが設置されていたことを思い出し、ゴルフクラブ職員にAEDを持って来るよう再度依頼する。 心臓マッサージ継続 |
119番通報を行う。 | 救急事案を覚知する。 | |
10時50分 | 一時、体を動かす。 (体を動かし始めて)約20秒後、再度、体の動きがなくなり心肺停止状態になる。 |
体の動きが現れたので心臓マッサージを中断する。再度、体の動きがなくなったので、呼吸、脈拍を確認する。 心肺停止状態であったので、心臓マッサージを再開する。 |
AEDを持って車で13番ホールに向かう。 | 救急隊が出場する。 |
10時54分 |
放電直後、呼吸及び脈拍が現れる。 |
AEDパッドを装着する。 音声を確認、ボタンを押すようゴフルクラブ職員に指示する。 |
AEDパッドを装着する。 放電ボタンを押す。 |
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10時56分 | 意識が回復し、会話が可能となる。 | |||
10時59分 | 救急隊を13番ホールへ誘導する。 | ゴルフ場に到着し、職員の誘導により13番ホールに向かう。 | ||
11時02分 | 13番ホールに到着する。 | |||
11時16分 | 病院に向けて出発する。 | |||
11時32分 | 病院に到着する。 |
感謝状進呈式
当消防本部は、平成19年11月30日(金)に応急手当を実施していただいた木村さんと119番通報及びAEDを使用していただいたゴルフクラブの職員の皆さんに感謝状を贈呈いたしました。
なお、感謝状の贈呈式には、お元気になられた打越さんも、木村さんと同ゴルフクラブに対してお礼を申したいとのことで、出席されました。
感謝状の贈呈(木村さん)
感謝状の贈呈(ゴルフクラブ)
木村さん、打越さん、ゴルフクラブ支配人(左から)
木村さん、打越さん(左から)
現在では、打越さんは趣味のゴルフを楽しまれております。
平成19年12月6日 プレーする打越さん