「地球温暖化」について(温室効果ガス排出抑制等田辺市実行計画)
地球温暖化のメカニズム
現在、地球の平均気温は14℃前後ですが、もし大気中に水蒸気、二酸化炭素、メタンなどの温室効果ガスがなければ、マイナス19℃くらいになります。太陽から地球に降り注ぐ光は、地球の大気を素通りして地面を暖め、その地表から放射される熱を温室効果ガスが吸収し大気を暖めているからです。
近年、産業活動が活発になり、二酸化炭素、メタン、さらにはフロン類などの温室効果ガスが大量に排出されて大気中の濃度が高まり熱の吸収が増えた結果、気温が上昇し始めています。これが地球温暖化です。
※地球温暖化については、下記のサイトをご覧ください。
気候変動の影響
地球温暖化問題は、その予想される影響の大きさや深刻さから見て、人類の生存基盤に関わる安全保障の問題と認識されており、最も重要な環境問題の一つとされています。既に世界的にも平均気温の上昇、雪氷の融解、海面水位の上昇が観測されています。
「気候変動に関する政府間パネル」が2021(令和3)年8月に公表した「第6次評価報告書・第1作業部会報告書」では、「人間活動の影響が大気・海洋及び陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がないこと」と、さらに踏み込んだ断定的な表現となりました。
また、同報告書において5ケースの将来予測がなされ、「全く対策を実施しない場合(SSP5-8.5:最も地球への影響が大きい場合)」では、21世紀末までに世界の平均気温は基準値(1850年~1900年)よりも最大で5.7℃も上昇すると予測されています。加えて、陸域の平均降水量は1950(昭和25)年以降増加しており、世界規模では地球温暖化が1℃上昇するごとに、極端な日降水量が約7%上昇するという予測もなされています。
さらに、CO2の累積排出量と気温上昇量の変化は比例関係にあり、産業革命以降、CO2は約2兆4,000億トン排出されており、工業化前からの気温上昇を 1.5℃に抑えるためには、残りの排出量上限はあと4,000億トンであることも示されました。
市の取組について
第4次温室効果ガス排出抑制等田辺市実行計画
第3次温室効果ガス排出抑制等田辺市実行計画の計画期間が終了したため、第4次として計画を改定しました。
計画の目的と位置づけ
本計画は、「田辺市総合計画」等の上位計画や関連計画との整合を図りながら策定するものであり、市が自らの事務事業の実施に伴い排出される温室効果ガスを削減するための取組を自ら率先して行うことにより、温室効果ガス排出量の削減を目指します。
さらに、地域脱炭素を成長戦略と捉え、地域経済の活性化や地域課題(レジリエンスの向上、地方創生等)の解決に繋げ、市民、事業者の環境保全に配慮した自主的な取組を促進することを目指します。
計画期間
2024(令和6)年度から2028(令和10)年度までの5ヶ年
削減目標
目標年度(計画目標)
2028(令和10)年度に基準年度(2013 (平成25)年度)比で46%削減
中期目標
2030(令和12)年度に基準年度(2013 (平成25)年度)比で50%削減
長期目標
2050(令和32)年度に実質ゼロ
削減に向けた取組
本計画の目標を達成するため、以下の方針に基づいてハード面・ソフト面の両面から温室効果ガス排出量の削減 に向けた取組を推進します。
取組の推進にあたっては、新しい技術の活用、民間事業者との連携を図るなど、費用対効果を見極めながら推進します。
取組方針
- 再生可能エネルギーの導入促進
- 公共施設の脱炭素化の推進
- 公用車の脱炭素化の推進
- 市職員の脱炭素行動の推進