田辺市バリアフリー基本構想について
基本構想策定の目的
田辺市では、第一次 田辺市総合計画などの各種計画のなかで、一人ひとりが住み慣れた地域や家庭の中で共に助け合い、安心して暮らせる福祉のまちづくりを推進するために、バリアフリー化に取り組むことを掲げています。その具体策としてJR紀伊田辺駅、田辺市役所本庁舎、市民総合センター、紀南文化会館などの施設を含む直径約1kmの範囲を重点整備地区とし、各施設及び施設間の道路において、高齢者や障害者などが移動しやすいまちづくりをめざしてバリアフリー基本構想を策定しました。
今までの経過
障害者団体、地元町内会団体、交通事業者等からなる協議会を立上げ、現在まで6回の協議会を開催しました。
第1回目 平成19年7月11日
第2回目 平成19年8月29日
第3回目 平成19年11月7日
第4回目 平成20年1月25日
第5回目 平成20年2月26日
第6回目 平成20年3月24日
協議会委員については、学識経験者、障害者団体代表、高齢者団体代表、交通事業者代表のほか関係機関の職員、県及び市職員など24名で構成され、国土交通省近畿運輸局和歌山運輸支局からアドバイザーとして参加していただいております。
主な取り組み内容
- アンケート(平成19年9月実施)
高齢者や障害者を対象に約1,000人に対しアンケートを実施しました。 - 聞き取り調査(平成19年9月実施)
障害者団体、公共交通事業者、地元町内会などの各種団体約20団体にバリアフリーにおける聞き取り調査を実施しました。 - 市民参加による現地調査(平成19年11月実施)
障害者や協議会委員、県、市職員が参加して重点整備地区を歩いて調査しました。参加者約50名。調査後いろいろな不具合箇所の意見交換会を行いました。 - 来訪者による現地調査(平成19年11月実施)
大阪から障害者を招き、初めて来る土地におけるバリアフリー調査を実施しました。障害者が観光施設をまわって不具合箇所の確認をしました。調査後いろいろな不具合箇所の意見交換会を行いました。 - パブリックコメント(意見募集)
(1回目 平成20年1月30日〜2月13日 2回目 2月28日〜3月12日)
上記の取り組みを基に課題を抽出し、課題に対する整備計画をたて、田辺市バリアフリー基本構想(素案)を策定しました。また、その素案に対して2回のパブリックコメント(意見募集)を実施しました。
主な整備計画
JR紀伊田辺駅
エレベーターの設置、障害者用便所の新設、構内便所の入り口の段差の改修など
市施設(田辺市役所本庁舎、田辺市民総合センター、紀南文化会館)
(共通)
- 案内表示の整備(屋外スロープ、障害者駐車場、障害者用便所など)
- 停電等の非常時において、エレベーター内から聴覚障害者が外部の対応状況を認識できる装置の設置
(紀南文化会館)
- 1階エレベーターの乗降体制の整備
- 障害者用便所の改善(ドア、洗浄レバーの位置など)
- 車いす使用者の観覧位置の改善
JR紀伊田辺駅前広場
- 駅前広場全面改修による案内表示の整備
- わかりやすいバスの乗降システムの整備
公衆便所(重点整備地区内)
- 公衆便所の新規設置
- 障害者用便所の改善
- 荷物台又はフックの設置
道路
- グレーチングや溝蓋の改修
- 舗装不良箇所の修繕
- カーブミラーの設置と維持管理の徹底
- 歩道の新設
- 誘導ブロックの新設及び破損箇所の修復
- 凸凹のある歩道の改修
交通安全施設
- 視覚障害者用スピーカーのない信号機の改善
- 思いやり信号機設置による歩行横断時間の確保
バス車両等
- 低床バスの導入
- バス停の案内表示の整備
分かりやすい情報の提供
- 重点整備地区内の観光施設、休憩施設、公衆便所、乳幼児ベッドなどバリアフリー情報を入れた総合的なパンフレット(バリアフリーマップ)の作成
観光客など来訪者への情報提供
- 情報提供としてのホームページの充実
- 情報の集約と障害者、高齢者の受け入れ体制の整備
(介助者などの人的サポート、補助具などのレンタル機能など)
心のバリアフリー
- 高齢者、障害者等への理解啓発
- モラル、マナーの向上