南海トラフ地震臨時情報について
南海トラフ地震臨時情報とは
南海トラフ沿いでは、1944年昭和東南海地震の約2年後の1946年に昭和南海地震が、1854年安政東海地震の約32時間後に安政南海地震が発生しています。これら過去の事例を踏まえると、南海トラフの東側で大規模地震が発生した場合、西側の南海・東南海方面でも、大規模地震が発生する可能性が平時に比べて高まっていると言えます。
このように、南海トラフ沿いで地震発生の可能性が相対的に高まっていると評価された場合に、気象庁から「南海トラフ地震臨時情報」が発表されることがあります。
南海トラフ地震臨時情報に付記されるキーワード
「南海トラフ地震臨時情報」が発表される場合、次の4つのキーワードが付記されます。
(発表例):「南海トラフ地震臨時情報(調査中)」
発表時間 | キーワード | 各キーワードを付記する条件 |
地震発生等から5~30分程度 | 調査中 |
・マグニチュード6.8以上の地震が発生した場合 ・通常と異なるゆっくりすべりが発生している可能性がある場合などの変化を観測した場合 など |
地震発生等から最短で2時間程度 | 巨大地震警戒 | ・モーメントマグニチュード8.0以上の地震が発生したと評価した場合 |
巨大地震注意 |
・モーメントマグニチュード7.0以上の地震が発生したと評価した場合 ・通常と異なるゆっくりすべりが発生したと評価した場合 |
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調査終了 | ・(巨大地震警戒)、(巨大地震注意)のいずれにも当てはまらない現象と評価した場合 |
南海トラフ地震臨時情報が発表されたら
南海トラフの東側で地震が発生し、「南海トラフ地震臨時情報」のうち(巨大地震警戒)や(巨大地震注意)が発表された場合、後発地震の発生に備え、1週間程度、沿岸部の津波浸水想定区域に避難情報を継続して発令することがあります。
また、避難情報が発令されていない場合であっても、日頃からの地震への備えを再確認するなどの防災対応を取ることを推奨します。